https://cromcompass.com/whisky基礎講座-ep1ウイスキーってどんな飲み物なの?
ウイスキーとは?
映画などで紳士が葉巻を吸いながらグラスで飲んでいる琥珀色の液体。そう、Whisky。
ウイスキーについて初心者の方でもわかりやすく解説していこうと思います!
ウイスキーは蒸留酒
ウイスキーは蒸留酒に分類されます。
蒸留酒とは、アルコール発酵した液を蒸留したお酒のことです。
蒸留することでエタノール濃度が高まり、アルコール度数の高いお酒が出来上がります。
酒精はスピリッツとも呼ばれます。
紀元前4〜3世紀から存在すると言われており、メソポタミアでは蒸留器のようなものが発掘されています。
蒸留酒には以下のようなお酒があります↓
ウイスキー | ブランデー | ウォッカ |
ジン | 焼酎 | ラム酒 |
メスカル(テキーラ) | アラック | コルン |
キルシュヴァッサー | 白酒 | ワラギ |
etc…
蒸留方法には、単式蒸留と連続式蒸留の2種類があります。
ウイスキーの条件
「ウイスキー」という商品にするには、様々な条件をクリアする必要があります。この条件は国によって違いますが、まずは一般的な条件を挙げます。
1. 原料が穀物であること
2. 糖化・発酵・蒸留を行っていること
3. 木樽で熟成していること
1. 原料が穀物であること
ウイスキーの原料となる穀物は、モルト(大麦麦芽)・大麦・小麦・ライ麦・トウモロコシ・オート麦・コメなどです。
モルトとは、大麦の種子を発芽させたものです。
種子には不活性のでんぷん分解酵素(アミラーゼ)が含まれており、発芽することで活性化しでんぷんの糖化が始まります。
2. 糖化・発酵・蒸留を行っていること
モルトなどの穀物を発酵し、発酵液(モロミ)を蒸留することが条件としてあります。
国によってはウイスキーの規制が緩く、これらの工程を踏んでいないものもウイスキーと名乗っている場合もあるので、商品を選ぶ際には注意が必要です。
3. 木樽で熟成していること
ウイスキーの最大の特徴といっても過言でないでしょう。独特の琥珀色は木の成分が溶け出し、ウイスキーに特徴を与えています。樽の材質や熟成年数によって、ウイスキーの特徴は異なってきます。
ウイスキーのようにアルコール度数の高いお酒はスピリッツとも呼ばれ、ジンやウォッカをホワイトスピリッツと呼ぶのに対し、ウイスキーは琥珀色をしているのでブラウンスピリッツとも呼ばれています。
具体的な法律
ウイスキーの法律については各国で様々ですが、ここではスコッチウイスキー・ジャパニーズウイスキー・バーボンウイスキー(アメリカ)について紹介します。
スコッチウイスキーの法律
・水、酵母、モルト、その他の穀物を原料とすること
・スコットランドの蒸留所で糖化・発酵・蒸留を行うこと
・アルコール度数94.8%以下で樽詰めすること
・容量700L以下のオーク樽に詰めること
・スコットランド国内の保税倉庫で3年以上熟成させること
・水とスピリットカラメル(色調整用)以外の添加は不可
・アルコール度数40%以上で瓶詰めすること
保税倉庫とは、課税対象物品を関税の支払いをせずに、保管・操作・製造することができる建物または場所のことです。国が管理している場合が多いです。
スコッチウイスキーは、スコットランドで蒸留、熟成(3年以上)したものであることが分かります。
ジャパニーズウイスキーの法律
実はジャパニーズウイスキーの明確な法律は存在しません。以下は酒税法にある日本でのウイスキーの定義になります。
・10%以上の穀物由来ウイスキー原酒を使用していること
・最低熟成年数なし
スコッチウイスキーに比べるとかなり緩い法律となっています。”ザル法”とも呼ばれており、他国ではウイスキーと認められないものが日本ではウイスキーとして認めらるものもあります。また、他のスピリッツを混ぜている場合もウイスキーを名乗れるため、低価格帯のウイスキーでウォッカなどが混ざっていたり、着色されているものが散見されます。
バーボンウイスキー(アメリカ)の法律
アメリカンウイスキーの中でもポピュラーな、バーボンウイスキーの法律を見ていこうと思います。
・アメリカ合衆国で製造されていること
・原材料のトウモロコシ含有量が51%以上であること
・新品の炭化被膜処理されたオーク樽を製造にしようすること
・アルコール度数80%以下で蒸留されていること
・アルコール度数62.5%以下で樽詰めすること
・アルコール度数40%以上で瓶詰めすること
バーボンウイスキーはトウモロコシを多く原料として使用していることが特徴です。また詳しくは別記します。
まとめ
・ウイスキーは穀物から作る蒸留酒
・国によって決まりが異なる